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■ 中毒性日記 2003
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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お客様が帰った午前4時。まだ店にいて、その余韻に浸る。いつか書いたが、店というものには営業時間があって、僕の店もご多分に漏れずそういったものは曖昧だが存在する。20時から、翌2時だと案内するが、それは都度僕が決めることである。「店は家」その勝手なコンセプトからすれば、面白い話や素敵な人々との会話を遮るなんてもったいなくて僕には出来ない。必然に時は過ぎる。
今日もそれは苦ではなかった。

夕方の信号待ち。ファミレスの駐車場に、ナンバーが誕生日という安直で分かりやすい知人・サッカー選手のメルセデスが停まってた。かく言う僕のナンバーも「1048」で、ちょいとバレルと恥ずかしい。志賀敏哉で「1048」である。ちなみに隣人・佐川満男は「320(みつお)」でもっと恥ずかしい。

駐車場に一旦入り車から降りると僕は、すぐに携帯に電話する。ファミレスにいるのだと思ったからだ。眠たそうに出る彼にそれがすぐに家だと分かる。彼の家はそのすぐ裏のマンションだ。「駐車場に入れるのがめんどくさくて……」まぁ、広い駐車場だからええか、と安眠妨害したことを詫びて電話を切る。車に戻ろうとすると左靴底に違和感を感じる。ガムを踏んだ。

久々である。イマドキまだしっかりと弾力性のある「捨てたて」ナチュラルブービートラップガムを踏むなど、誰かがエレベータの中で屁をこく局面に出くわすくらいに稀少である。そのガムがどこの誰のモノで、なぜ紙に包まずにそのまま捨ててしまったのだろうなどという子供でも分かるマナーを追求することよりも、「ガムを踏んだ」という偶然に、懐かしさすら覚える僕であった。

古くは「マグマ大使」の息子の名前がガムだった。焼き肉に行くとキャッシャーでもらえるのもあまり食べないガムであったりする。助手席に乗せた好きな女の子とのデートに「食べる?」なんて彼女のバッグから出された、運転している僕の口に放り込んでくれたのもガムだった。それは決して、おにぎりせんべいではなく、ガムだった。都こんぶでもなく、やはりそれはチューイングガムだった。

アスファルトに擦りつけて、僕はノスタルジックとお別れをした。
現実は先を急ぐ。車に飛び乗ると僕は、三宮に向かった。
そして僕には、そのガムの銘柄が何であるかがすぐに判った。

TVRの狭い車内に、クールミントな香りがした。


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加納町 志賀とはどんなヤツ?
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