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■ 中毒性日記 2003
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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普段、気になる女の子からの連絡などは待ってもなかなか来ないものだが、今出て行かないと間に合わないのに、色々仕事の電話が入ってきたりする。それも立て続けだから、ちょっとした売れっ子作家やおすぎさんが携帯を持たないのも解る(そうやんね、おすぎさん ご無沙汰やな)。なんとか僕のドライブテクでDTPには間に合ったし、次の打ち合わせまでに喫茶店で仕上げもできた。スケジュールを立てて用件をクリアするのは、実は結構好きだったりする。

その喫茶店は神戸駅から元町に抜ける途中にあって、車で通る度にずっと気になっていた。なんせ名前が「己路希(こじきと読む)」だ。古事記から来ているのだろうか、まさか乞う方ではあるまいな。ともかく何も食べずに家を出たのと、PC広げても干渉されない場所が欲しかったので入ってみた。
正解。予想通りの、見事な「きっちゃてん」である。

僕が高校時代、ラグビー部の同期がバイトしていたこともあってよくみんなで集まってたキッチャテンと寸分違わない、いまどきレトロな店である。何が同じなのかというと、イスはカウンターもテーブル(ボックスと言った方がいい)も、うぐいす色のビニール皮張り(鋲打ち!)で、いつからあるんだタバスコとパルメザンチーズ、漫画・週刊誌・新聞は常備で、テーブルによってはゲーム機(僕等はインベーダかパックマン)、照明はシャンデリア灯、有線はさびれた歌謡曲が流れ……時代を逆行通り越して、その逆流に僕は若き日を思い出していた。

この手のサテンには必ず常連がいて、それがその店の売り上げまでをも気にしてしまうタクシー運転手なのも同じだった。あとは工事現場関係者や会社員・営業途中の人、それぞれが必ず漫画か新聞などを読んでいる。まずカップルや、女性一人客は来ない。女性は働く2人だけで、やはりエプロンは必須だ。ちょっと行けば、南京町もある繁華街は目の前なのに、ここの「時」は止まってる。時折聞こえる「汽笛」の音がいかにも神戸だが、スパゲティ(パスタではない フォークに紙ナプキンが巻いてある!)に珈琲が付いて750円とは驚きである。

LUCKY LINESと書かれたゲーム機の上でPCを広げて今こうして書いている間も、このゲーム機目当てに常連が来るのではないかと半ば心配になりながら、この時間を楽しんでいる。高校の頃って、制服で入るのはちょっとした背伸びだった。そんな大人達に紛れて、クリームソーダ(緑か赤で缶詰さくらんぼが入ってるやつね)かミックスジュースを頼んでた。冷たいミルクティを「アイミティ」なんて従業員面して頼むのもカッコイイと思ってた。あぁ、恥ずかしや。

扉が開くと「カランカラン」と音を立てて人が入ってくる。これも同じだ。ここにいると、制服着たごっついバッグと身体のラグビー部仲間が入ってきそうだし、あの頃の「いらっしゃいませ」の声もリアルに思い出せる。

ナンの躊躇も恥ずかしさもなく当然の如く、
招き猫の置物をカウンターに何匹も佇ませている、

この店は間違いなく僕の好みだ。


※「志賀」本日のコトゲンゴンその45《一(言)・提(言)・一過(言)》
【りんごを山積みにしたトラックを見た 量り売りのようだが、車のいたるところに「りんごにサワルナ」と書いてあった不条理に笑えた】

※ラブリー志賀の「干しぶどう日記・40日目」>>>キッカケはコチラ!
【毎週給食の水曜日がぶどうパンだったため、以来嫌いになった干しぶどうを23年ぶりに食べた人が試食第一号 「干しぶどうとは思えない 見かけは黒豆 でも味はシワのあるおばあさんより若い感じ 程良く酸味もあって食べられた 実は干しぶどうの記憶がないから曖昧だけど……」(永末さん ?歳 ホテルトアロード支配人) 「潤ってる まだまだ現役 つまり志賀さんって感じや」とベンチャラを言ったごつい男達(弘津英司 35歳 伊藤剛臣 32歳 神戸製鋼)
……意外と好評 僕が驚いた 『残りあと67粒』】

加納町 志賀とはどんなヤツ?
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