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■ 中毒性日記 2005
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
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火曜日の店には、10年前からのお客様が3組来ていた。周年が近付いて、とても心強いことである。 昨日の日記でさり気なく書いたが、周年案内を置くことに協力してくれた人々のことをもう少し書くべきだと思った。長くなりそうである。

まず伺ったのは、カフェ【E.H BANK】。インテリアデザイナー間宮吉彦氏作、14年ほど前まで営業していたチャータード銀行を改装した、旧居留地の南にあるオシャレ〜なカフェである。ここは3年ほど前、なぜか神戸製鋼Steelers・伊藤剛臣に連れて行ってもらったのが最初である。それからちょくちょく(という表現は「ちょいちょい」と同じだ どちらにしてもヘンな言葉だ)顔を出すと、人懐っこいポケットモンキー・上田店長がよくしてくれるようになった。この日は不在で、店の方に預けて車に乗り込んだとき「志賀さん、10周年なんですねぇ OKです、置かせていただきます」と電話があった。

次に京町筋にある【ワインショップベリエ】に向かう。この店は、日本中の名だたる飲食店のワインをコーディネートするインポーターでもあるが、代表・達可氏はワインセミナーの講師までやっている。ちなみにその講師の一人が、ワインを一切語ら(れ)ない僕だ。地下に降りると、カウンターには現場を切り盛りする長谷川くんがいて、「ぜひ、みんなに渡します!」と快諾してくれた。

メリケンパークに向かい、旧フィッシュダンスホール横の【Cafe Fish】は、トゥーストゥース(神戸中心の飲食店)グループの本社にあるカフェ。ちょうど面接で忙しくしていた代表・金指氏であるが、「いいですよぉ、置いていってくださいな」と言ってくれた。共通の知り合いが多いお陰で、ずっと前から知っているような感じだが、よく話すようになったのは去年からだ。有り難い。

【ホテルトアロード】に行き、レストランに置いてきた。その日はいなかった支配人・ダンサーN末ちゃんではあるが、ここのスタッフは家族みたいなものだ。もちろん、笑顔で受け取ってくれた。

そこから南下し、鯉川筋に抜ける途中のワインバー【3D(Three D)】に、代表・小川くんを訪ねるとまだ開いていなかった。携帯に電話したら昔のブラッセリー・トゥーストゥース跡の店にいると言う。覗くと、チキンジョージ(老舗ライブハウス)の勝さんと小川クンはいた。「志賀さんはねぇ、めちゃくちゃヘンなこだわりがあるねん 全く、昔と変わってへん」と勝さんに説明する小川クンに、ビールをご馳走になる。「喜んで!」と案内状を受け取ってくれた。

店を出ると、その店の男の子が「志賀さんですよね、ホームページ見てます!」と駆け寄ってきた。共通の知り合い、デザイン事務所代表のヤマギシくんから僕のサイトを知ったと言う。「偶然店に入って来られたから、『ヒーローが来たぁ!』って感じでびっくりしました」と大袈裟に感動していた。聞くと元自衛官(あだ名はソルジャー)らしい。なぜかガタイのでかい男にモテる。

そこから北上、山手幹線を渡りバー【ロバアタ商會】へ。21時からだという看板の奥に、氷を割る小村くんがいた。彼の物腰の柔らかさ、懐の深さに頭が下がる。案内状を差しだすと、「えっ!いいんですか」と大きな目を更に大きくしながら言う彼に、彼の優しさに甘えさせてもらう。

ハンター坂を異人館街に上がってゆく。カフェ【モナリサ】にはまだ人がいなくて、僕の声に気付いた上ちゃんが、バックヤードから顔を出した。「志賀さんの店って、あの、あの……鍵がないと入れないんですよね……」少し力のない声で話す彼も、大きく深い受け皿を持つ「夜街の達人」が集う店である。「知らん人が入ってこないようにしているだけやん 上ちゃんクンは知ってるもん、いつでもどうぞ」と僕は言った。8月7日が僕の店の周年だが、彼の店は8月8日が周年だそうだ。偶然に、互いに笑った。

北野坂をてっぺんから南下すると左手に見えてくるカフェ【UPWARDS】。ちょうど定休日で、代表・吉成さんに電話をすると「ポストに入れといて、あとで取りに行くから」とこれも快諾。僕の店の北通り、YMCAの並びにある老舗・ネイリーズカフェも経営する氏の、いつも現場に立つ姿はお手本である。

店に到着。荷物を置いてから北へ少し歩くと、地下にある鉄板焼き【まるよし】、そこの代表・吉岡さんは、僕の話に感化されて今月31日のどろんこバレーに参加する。「ええよ、置いてって!」この人も、気持ちのいい街の先輩だ。

僕の店を出て南を向くと、山手幹線通りを挟んで真っ直ぐ向こうに見えるビル、なんとそこに大学先輩の店・バー【THIRD ROW】が移転してきた。4日、角瓶片手に移転初日を覗いて、どさくさに10周年案内状を置いてゆく。「何を置いていくねん!」とは怒られずに、「ありがとうな」と笑って見送ってくれた金村先輩は、初日に顔を出した僕に感謝をくれた。ええ男やな。

その日は渡せなかったのだが、フラワーロードを加納町の交差点からずっと北上左側の和創作料理【ISSA】の毅クン、クラブディスコ文化が育たない神戸で気を吐く、北野坂のクラブ【Beber(ベベル)】のノリくんにもお願いした。即答で、OKをくれた。神戸のみんな、本当に有り難い。

人は動かし放しじゃイケナイ。
答えないと。

10周年、絶対ええもんにしたい。


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