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木曜午前4時、 29日の日記 に書いた先輩からの携帯が鳴った。何事かと思ったら、知人が一人飲みデビューで来ているそうで、なぜかお前も来いという強引な誘いだった。女の子がいるから来いという誘いではないところが、僕を行く気にさせた。流石先輩、僕のツボを知っている。
一人飲みは記念すべき日だ。その対象となる店は稀少である。許す許されるという関係は実は団体にはないものである。全てのお客様と対話することは、特に一人でやっている店には至難だからだ。一人のお客様から一人の人間として見なされた時に、その関係性は安心に変わる。そこに、合う合わないは当然起こりうることである。その場所に許容され出会いとなったとき、人は「大人」という称号を得るものだ。そしてその積み重ねが、身に付いた振る舞いと転じてゆく。
機嫌良く男3人(先輩も入れて)飲んでいたら、外はうっすらと白んでいて午前6時を回っていた。ラーメン行こうぜと言う先輩に、昼には打ち合わせのあることをすっかり忘れていた僕は男の背中を見送った。店に戻るともう帰るのが面倒くさくなって、お客様が「寝てしまいそうなソファだね」とよく言っているテーブル席で、本当に寝てしまっていた。数時間後の、午前銭湯もたまにはいい。
14時過ぎ、神戸空港に初めてポートライナーで出向く。驚くべきは、平日にして各飲食店には列ができていた。先週末は、開港以来の来場者数だったらしい。春休みもあるのだろうが、当初の予想はクリアできているようだ。今後の課題は、常に何かが変わっている・動きを与え続けられるかどうかであろう。
空港事務所のミーティングルームになぜか一人でいる30分間、足下から天井まであるガラス越しに、飛行機の離発着を特等席で観ながらPCで色々とやっていた。いくつになっても、大きな機体が飛び立つ姿には心躍らされる。工事中、視察も含めてもうこの空港には6度目だが、まだ飛び立ってはいない。近く、利用したい気分になる。できれば行ったことのない場所に。
その後、人の流れを観た印象と今後の提案など、いつものように好き勝手に話しオフィスを出て、僕が施設内で一番好印象のカフェで一人、またPCを広げていた。そこには、柳宗理の家具やフランクロイドライトの照明がある。出店に、本気度が伺える店だ。直営店の僕デザインパッケージを持つ、人々が嬉しい。
ターミナルという言葉が好きだ。それは終着駅という意味もあれば、始まりでもある。人が行き交い、その数の分だけ多種多様の表情を見せる場所である。それは航空機だけに限った言葉ではないが、なぜかエアポートターミナルという響きは、胸膨らむ期待を抱かせてしまう。
帰りに直営店の書店に行き雑誌を手にしたとき、「袋はご入り用ですか?」という問いに、当然とばかりに僕のデザインした手提げに入れてもらった。Penの最新号が偶然にも同系色で、あらかじめこの日のために、僕と作品との再会を演出してくれているようだった。
やはりターミナルには、素敵な出会いがある。
※今日のヒトコト
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※今日のヒトコトその2
【金曜早朝5時、ナンと 雪が降ったの知ってた? 】
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