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■ 中毒性日記 2008
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
The Right ? Staff
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曇り空から雨模様の木曜日。やはりそんな日ほどにお客様がどやどやと来る。久しぶりの方や、関東からのお客様もいたけれど、ゆっくりと話ができなかった。深夜の店は何とか落ち着いて、これまた東京から神戸に戻ってきた男Hクンと二人、ちょうどその日のお客様からいただいたコーヒーがあったので飲む事にした。

Hクンは、どうやら仕事での岐路にいるようで、僕の過去「転機」と思われたタイミングについて聞いてきた。よくよく考えてみれば、僕は選択肢にほとんど迷った事がない。悩みもないように思われがちだが、それも人並みにはある。ただし、キャパシティと言うか決断の早さなのか、結果ああすれば良かったなという事もなく、今の自分の状況を受け入れる事、つまりは「今の自分が好きである」なんて都合よく思ってしまう性格である。だから仮に全く違うステージに従事する事になった時にも、同じ人間の中で流れる根本は変わらずにいられるはずなのだ。

「今話す言葉をただ放り投げるんじゃなくて、その言葉の意味、それを実現させるために必要なモノや人をイメージしながら『放(はな)つ』事ができるのなら、どんなステージにいても関係ないんじゃないかな」

自分にも言い聞かせるように、僕は放った。大学までで止めたラグビーも、その後就職したホテルも、デザイン事務所にいた時代も独立したその時も、全て「今」にリンクする。その道筋があったから、今の僕がいると解っている。

「さて、コーヒーでも飲むか」僕は袋の封を切った。これは、新婚旅行のお土産にいただいたものだ。エジプトのコーヒーではあるが、パッケージは日本のそれとは変わらない。ブラックコーヒーの写真とその背景にはコーヒー豆が写る。中身は豆ではなく、細かく挽かれた「エスプレッソ状」のものだった。

メリタのドリッパーに紙フィルターをセットし、二人分を入れる。使い古されたセラミックポットの湯気を確認すると、蒸らしに掛かる。香りはジンジャーのようなスパイシーな匂いだ。エジプトのコーヒーとはそういうものなのか。チョコレートの褐色に近い盛り上がりを見せたエジプトコーヒーは、少しずつ少しずつ落ちてゆく。まるで僕達に、急がなくてもいいよと教えてくれるようだった。



…にしても、遅過ぎる。

パッケージを裏返し、おそらくエジプト語の横にある英語を見た。



インスタントコーヒーやないかぁぁぁー。




※今日のヒトコト
この不思議なコーヒーが欲しい方は、お出ししますぞ

※志賀氏的伝言板
4月28日(火曜 祝日前)バーテンダーズナイト開催決定!!  詳細後日】


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