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■ 中毒性日記 2010
志賀のひとりごと、日記に綴ってみました。
変態小説家
志賀による、「志賀」を舞台にした空想連載小説。
志賀自賛
志賀の、「志賀」にかけた想いのあれこれ。
年中ムキューっ
志賀、昼の顔。
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金曜の店から自宅に戻り、黒のスーツや必要な格好をクローゼットから探し出す。ネットで時刻を調べると、新幹線新神戸発0725でしか13時からの式に間に合わない。新神戸クラウンプラザのパーキングに車を停めて、みどりの窓口で切符を購入。新神戸〜博多、博多から…とよ…もり…「あぁブンゴモリですね」と豊後森を知る。指定席は既にない。自由席に並ぶと、そこは自由ではなかった。行きはみんなで酒盛りかと、バッグにウィスキーを忍ばせていたのだが、まるでやたらとスピードの出る御堂筋線のようだった。手慣れたヤツは指定席の通路を陣取ると知ったが時既に遅し、広島でやっと座れた。駅前のスタジアムが輝いている。神戸も駅前につくるか。無理ならポートアイランド、スポーツタウン化計画を望む。できそうなのになぜかできないジレンマ。僕、CDやってもいい。

博多に着いたが40分ほどの待ち時間があった。駅グルメを探すが目新しいものはなく、売店を覗けば明太子も時代の厳しさを反映してなのか、イカの中にイカめしみたいにいかめしい海綿体ではなくイカ明太なるものまで登場し、明太子のプライド、ましてや明太子のメンタリティまでをもズタズタになっていた。帰りに立ち寄りますと言いながら、心ここに非ずなのはここからは行った事のない路線であり、初めてのおつかい状態の僕は、1017発のホームを探すことに必死だった。

既に停まっていたのは宮崎行き、ネコ駅長タマのイラストがペイントされたボディの特急である。あとから聞いて分ったが、九州は高速バスの台頭により、九州縦断列車にビュッフェ車、二階建て展望車、デザイナーの採用による内装、近未来的外観など色々工夫がされて対抗している。ネコ列車を撮影しようとすると、まるで生きていて逃げるように、入れ替わりにやって来たのは「ゆふいんの森 3号」という全指定席特急、僕の乗る列車だった。

時間の関係でこれしか乗り継ぎがなかったが、リゾートエキスプレスと銘打つこの列車は4両しかなく、嫌な予感がした。発車すると太宰府や鳥栖(この日サガン鳥栖対柏レイソルの試合があった ココも駅前にスタジアム)、そして久留米(松田聖子が生まれたところだ)と通り過ぎ、どんどん山道、広い川が見えてくる。窓や座席は高い位置にあり景色が見下ろせるようになっていて、前の背もたれには、湯布院グッズやビュッフェのメニュー、おみやげのパンフレットが挟んである。レトロな車両が湯布院への期待感を増幅させるのだ。

つまりこの車両に黒尽くめの男は僕一人で、皆大きな荷物の旅行客である。バスガイドのような女性車掌が前で挨拶をし(13列しかないので声が通る)、山並みに見える滝の前を通る時には減速、山のカタチの成り立ちやまつわる昔話などを案内するイベント列車なのだ。湯布院パネルと車掌帽をかぶっての写真撮影はサービスで、景色を目に焼き付けたかったのに僕は、それらを避けるために仕方なく眠る振りをした。「笑顔でお願いします!」とガイドは言い、撮影は続く。笑顔になれるはずもない一人のこの僕は、2時間サスペンスの刑事の気分だった。映画やドラマなら賑やかな車両が段々閑散としてきて、僕一人となりそうなものである。峡谷をガタンゴトンと音を立てて少し揺れる車両には、未だオバちゃん達の笑い声がコダマする。予想に反し、僕が降りる駅は、湯布院より手前の駅であった。

博多からおよそ1時間半。

楽しさの溢れる列車を尻目に、その小さな駅、豊後森駅に降り立った。

(どこかで「あえて九州への旅と記す Vol.2」として、つづく)


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※今日のヒトゴトではないヒトコト&ヒトリゴト&ヒメゴト
明日はバーテンダーズナイトですよ!

※志賀氏的伝言板
バーテンダーズナイト、盛大に11月22日(祝前日)開催! 】 


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